
〔踏切所在地〕:北海道樺戸郡浦臼町字鶴沼第一
田んぼに囲まれた場所にある車両の通行ができない第3種踏切です。

札沼線がいかに変なところを走っていたかを如実に示している立地にあります(場所は後述のgoogleマップでご確認ください)。
踏切前後には車両通行止めの交通標識が掲出されているので、この踏切を自動車等の車両で横断することは法令上はできません。当方は原付バイクで訪問をしましたが、法令に則りエンジンを停止させ、押して横断をしました(道交法第二章第二条三項によります)。

当踏切へは鶴沼第一会館へ至る町道側から分岐してアタックしたわけなのですが、その道路は心細くなるようなダートコースで、生活道路というよりは田んぼを行き来する車両のための道路といった風情。画像前方の樹木は防雪林で、線路沿いに人工的に植林したものです。

スマートフォンのナビゲーションアプリに誘導され、その防雪林を潜り抜けると、当記事冒頭の踏切が忽然と現れます。

踏切名称は「東牧場」とあります。といっても踏切に隣接もしくは近隣に牧場施設は見当たらず、少し離れたところには点在していますが、そことて「東牧場」ではありませんでした。恐らく当地は稲作が行われ始める以前は牧場だったのかなと邪推してみる・・・。

非常ボタン取扱注意札看板にフリガナでもあるかな???と思いましたが、残念ながらフリガナが付記されていないフォーマットでした。
その後の調査で当踏切の読み方は「あずまぼくじょう」であることがおぼろげながら見えてきました。由来は元衆議院議員の東武(あずまたけし)さん。札沼線の設置に尽力したこの人物は奈良県十津川村のご出身で、新十津川村への移住計画の先導者でもあられます。その東さんが持っていた農場だったので「あずまぼくじょう」とされていたんだそうです。

↑軽く左へカーブしているのは於札内・新十津川方の下り方向です。

↑こちらは鶴沼・桑園方の上り方向の線路です。

踏切板はこんな感じで、物理的に車両が通行できないわけではなく、また道路があたかも車両の通行を容認するように轍(わだち)ができているので、農作業に必要な軽車両の通行は黙認されていたのかも知れませんね。

なお、踏切を横断した後もダートコースは続きます。
〔アクセス〕JR鶴沼駅跡から徒歩20分。北海道中央バス・南於札内バス停から徒歩15分。
〔訪問調査日〕2020年6月8日

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